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コーチングの需要

こちらでは「なぜ近年、急速に日本国内においてコーチングが普及しているのか」、その理由について説明しています。

①ニーズの多様化による「強み」の強化

市場のニーズが多様化し、顧客が個客へと変化するなかで、【それぞれに合った提案やサービス、満足する商品を提供しないといけなくなったこと】や【流行のサイクルが早くなっていること】で次々と新商品を提供していかないと企業として生き残れない状況になってきています。

それに伴い、企業は大量生産から多品種・少量生産へと製造システムをシフトせざるを得ない状況に追い込まれました。そしてあらゆる業種において、異業種参入や大中型店の進出による競争の激化、特に価格面での競争が一層激しくなり、品質を落とさずに効率化と低コスト化を進めてきました。

そうした数々の企業努力を続ける一方で、需要の停滞による売上・収益率の低下や不足・老朽化した設備の更新の停滞・人材の確保・育成や後継者不足といった課題が根強く残っています。

このような課題の解決に取り組んでいくなかで、社会状況に振り回されないような企業づくりをしたいと考える経営者が増えてきており、企業の経営理念・経営方針・存在意義といった根本的な土台を見直すためにも、あらゆる視点で物事を考えることができるコーチングを採用するといったケースが増えています。

さらに企業のなかにいると見えてこない「強み」を発掘し、その「強み」をどのように生かしていくかという企業ブランディングにコーチングが活用されるようになってきています。

②マネジメント
スタイルの変化

近年、特に企業におけるリーダー・管理職へのコーチングの導入が急速に普及していますが、主な理由としては以下の4つのことが挙げられます。

1.企業の組織形態が、現場での情報伝達のスピードを迅速にするために従来のピラミッド型からフラット化が進められ、それによって一人の管理者が指導する部下の人数が増えたこと。
2.年功序列型の組織から能力主義の組織にシフトしたことや、終身雇用制度の崩壊によって転職者が増大したことによって、管理者が年上の部下を指導しなければならなくなったこと。
3.人件費のコスト削減に努め、派遣社員の採用やアウトソーシングの活用が一般的になってきたこと。
4.最近の若い部下や新人はいわゆる「ゆとり世代」と呼ばれており、急激な時代変化のなかで受けてきた教育や体験してきたことが全く異なり、管理者たちの持っている価値観とは異なる判断基準で行動する部下を指導しなければならないこと。

リーダー・管理者はこのように多様な部下たちを指導・管理しながら、会社を発展させる必要性に迫られています。そうしたなかで、これまでに経験してきた旧来の「指示命令型」の組織マネジメントが通用しなくなってきていることを痛感しており、新しい組織マネジメントに取り組むようになってきています。

そこで部下たちの多様な価値観を認め、双方向コミュニケーションによって答えを見つけ出し、やる気を引き出し、自らが考え自発的に行動して結果を出す「コーチング型マネジメント」に注目が集まり採用されるようになってきています。

③グローバル化における多様な価値観の創造

グローバル化とは「政治・経済・文化など、さまざまな側面において従来の国家・地域の垣根を越え、地球規模で資本や情報のやり取りが行われること」と定義されていますが、一言でいうなら「人・物・金・情報が国境を越えて行き交うようになった」ということです。

特に近年はインターネット・ソーシャルネットワーク・スマートフォンが急速に普及したことで、これまで一部の人しか得られなかった「情報」が誰でも簡単に手に入るようになりました。それによって、これまでは学校教育や社会で教えられてきた画一的な価値観が全てではなくなり、個々が自分自身で必要な情報を集め、考え、答えを出して行動する必要性を感じるようになってきました。

そうしたなかで多様な価値観が創造されていき、「個々がそれぞれに求める自分自身の生き方、在り方を見つけて成長したい」という欲求が高まり、自己実現のためにコーチングを導入するようになってきています。